公開: 2022年10月6日
更新: 2022年11月24日
桓武天皇は、莫大な戦費を投入し、数多くの犠牲者を出して継続していたエミシとの戦いについて、「負けるわけにはゆかない」と考えていたようです。どれだけの犠牲を出しても、「この戦いには勝つ」と決めていたようです。血縁関係にあり、天皇の信任の厚かった将軍、坂上田村麻呂は、そのような天皇の心境をよく理解していました。桓武天皇の意向に従うためには、エミシとの戦いに勝たなければなりませんでした。しかし、アテルイが率いたエミシ軍は、地の理を活かしてよく戦っていました。
樋口知志著、「阿弖流為」、ミネルヴァ書房(2013)、258ページから260ページ